オホーツクから・・・初冬の味覚
北海道はサケマスの仲間が近海で獲れることは周知のとおりです。
僕は年に何回か良いものが手に入る季節に自家製で燻製して 店のメニューにのせ、お客様に楽しんでいただいています。 今の季節はクチグロマス。 クチグロマスはオホーツクの根室~網走あたりの港でこの時期だけ水揚げされる。 体長は50~60㎝で脂がのっている美味しい魚ですが いまいち北海道では「マス」と名前が付くと人気がないのが現状です。 サケマスの仲間では「サケ」や「サーモン」と名前が付く方が 好まれる傾向があるようです。 インターネットなどで調べてみると、クチグロマスとは・・・ この時期に獲れる「サクラマス」ということになっています。 また、単に「クチグロ」とサクラマスのことを呼ぶ土地もあるようです。 確かにサクラマスに姿、形はそっくりですが・・・・ 僕的な見解は「キングサーモン」の若魚ではないかと思っています。 理由の一つにはこの時期、「オオスケ」や「マスノスケ」と 北海道で呼ばれている魚と一緒に獲れていること。 (オオスケは大きいものは1m以上にまで育つキングサーモンの別名です。) もちろん、北海道の川にのぼって産卵するために岸寄りして サケの定置網で漁獲されているわけではないでしょう。 おそらく、カムチャッカやアラスカの川で生まれた魚だと思います。 まあ、うんちくは別にしてレストランのシェフの立場からいうと「旨い魚だ」ということに尽きます。 最近、年齢も40代半ばに差し掛かると 必要以上に脂のある肉や魚が苦手になってきました。 かといってまったく脂っ気のないのも・・・。 以前は生食用に海洋養殖されたノルウェーやアラスカ産の キングサーモンやアトランティックサーモンを使って燻製を作っていましたが、 必要以上の脂と独特の香りが気になります。 クチグロマスぐらいの自然な脂がちょうど美味しく感じるのです。 天然魚のデメリットは必ず一度、冷凍しなければ生食できないことですが、 そうしたとしても旨い魚です。 そんなクチグロマスを使った料理がこちら。 シェフ記
by capricapri-2
| 2010-12-03 22:23
| 食材
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